2012年09月21日
第5回 袋井宿「たまごふわふわ」
この食感、一度は体験すべし!
以前、テレビ番組で嵐のメンバーが各地のB級グルメを食べるコーナーがありました。青森県の『黒石つゆやきそば』と神奈川県の『厚木シロコロ・ホルモン』、そしてわが静岡県の『袋井宿たまごふわふわ』です。
ゲストの高橋克実さんが一口食べた後、「へぇ?!」と一言もらしたのがかなり笑えました。ネーミング通り、口の中に入れるとふわふわ溶けていくこの初めての食感、「へぇ?!」となるのもわかります。他のメンバーもおそるおそる口に入れて、食べた後も「何コレ?」みたいな不思議そうな顔をしていて、本当におもしろかったです。『たまごふわふわ』をまだ食べたことがない方、この食感はぜひとも味わっていただきたい! 未知の体験をお約束します。
むしろA級な将軍家御用達料理
『たまごふわふわ』は江戸時代に将軍家の料理の献立にもあった由緒正しき料理です。当時の番組でマツジュンも言ってましたが、B級グルメではなく、むしろ超A級セレブ料理なのです。江戸時代の文献「仙台下向日記」や「東海道中膝栗毛」などに登場し、袋井宿の宿泊客の朝食にも出されていたそうです。「新撰組」の近藤勇も好物だったといわれています。なのでイベント等で販売するみなさんは「新鮮組」と書いたハッピを着て、のぼりを持っているのですね。

たまごふわふわ
材料は卵とだし汁のみのシンプルなもの。ふわっふわでなめらかなたまごの泡の下に、素朴な味のだし汁が隠れています。具も入りません。茶碗蒸しのスープ版みたいな感じです。
『卵のふわふわ』という江戸時代の料理をテーマにした短編小説の中で、若い夫婦のすれ違いを修復し、舅姑との関係を円滑にし、家族の絆を深めていくきっかけになる料理としても登場するそうです。優しく温かい気持ちになれる、縁起の良い料理なのですね。
進化系たまごふわふわ
私の個人的な思いとしては、B級グルメというと『安くてボリュームがあって気取りがなく、ちょっと濃い目でガッツリおなかいっぱい庶民の味』という概念を持っているので、『たまごふわふわ』はこれには当てはまらないんですよね。でも、これを袋井の観光の目玉にしようと『たまごふわふわ』を再現させた袋井市観光協会の試みは一歩一歩進んでいて、創作たまごふわふわ料理も登場しています。ラーメン、中華風、ジェラート、プリン・・・と進化系たまごふわふわをいろいろな形で楽しむことができます。
江戸時代の人々が現在の袋井を見たら、きっとびっくりし、「へぇ?!」と言ってしまうことでしょう。あの『たまごふわふわ』がこんな形で発展してるなんてね。袋井を訪れたら、江戸時代の旅人に思いをはせながら『たまごふわふわ』料理のハシゴというのも粋です。あのふわふわ感は、できたてでなければ味わえない“現場”の食感。お取り寄せでは体験できません。
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第1回 富士宮やきそば 第2回 番外編 全国B級グルメスタジアムinエコパ
第3回 餃子対決 第4回 富士吉原つけナポリタン
第5回 袋井宿「たまごふわふわ」 第6回 コロッケ祭り
第7回 清水もつカレー 第8回 静岡おでん
第9回 網代イカメンチ 第10回 磐田「おもろカレー」
第11回 稲取「肉チャーハン」 第12回 沼津VS三島 バーガー対決
第13回 御前崎 波乗りバーガー 第14回 きくがわガレット
以前、テレビ番組で嵐のメンバーが各地のB級グルメを食べるコーナーがありました。青森県の『黒石つゆやきそば』と神奈川県の『厚木シロコロ・ホルモン』、そしてわが静岡県の『袋井宿たまごふわふわ』です。
ゲストの高橋克実さんが一口食べた後、「へぇ?!」と一言もらしたのがかなり笑えました。ネーミング通り、口の中に入れるとふわふわ溶けていくこの初めての食感、「へぇ?!」となるのもわかります。他のメンバーもおそるおそる口に入れて、食べた後も「何コレ?」みたいな不思議そうな顔をしていて、本当におもしろかったです。『たまごふわふわ』をまだ食べたことがない方、この食感はぜひとも味わっていただきたい! 未知の体験をお約束します。
むしろA級な将軍家御用達料理
『たまごふわふわ』は江戸時代に将軍家の料理の献立にもあった由緒正しき料理です。当時の番組でマツジュンも言ってましたが、B級グルメではなく、むしろ超A級セレブ料理なのです。江戸時代の文献「仙台下向日記」や「東海道中膝栗毛」などに登場し、袋井宿の宿泊客の朝食にも出されていたそうです。「新撰組」の近藤勇も好物だったといわれています。なのでイベント等で販売するみなさんは「新鮮組」と書いたハッピを着て、のぼりを持っているのですね。

たまごふわふわ
材料は卵とだし汁のみのシンプルなもの。ふわっふわでなめらかなたまごの泡の下に、素朴な味のだし汁が隠れています。具も入りません。茶碗蒸しのスープ版みたいな感じです。
『卵のふわふわ』という江戸時代の料理をテーマにした短編小説の中で、若い夫婦のすれ違いを修復し、舅姑との関係を円滑にし、家族の絆を深めていくきっかけになる料理としても登場するそうです。優しく温かい気持ちになれる、縁起の良い料理なのですね。
進化系たまごふわふわ
私の個人的な思いとしては、B級グルメというと『安くてボリュームがあって気取りがなく、ちょっと濃い目でガッツリおなかいっぱい庶民の味』という概念を持っているので、『たまごふわふわ』はこれには当てはまらないんですよね。でも、これを袋井の観光の目玉にしようと『たまごふわふわ』を再現させた袋井市観光協会の試みは一歩一歩進んでいて、創作たまごふわふわ料理も登場しています。ラーメン、中華風、ジェラート、プリン・・・と進化系たまごふわふわをいろいろな形で楽しむことができます。
江戸時代の人々が現在の袋井を見たら、きっとびっくりし、「へぇ?!」と言ってしまうことでしょう。あの『たまごふわふわ』がこんな形で発展してるなんてね。袋井を訪れたら、江戸時代の旅人に思いをはせながら『たまごふわふわ』料理のハシゴというのも粋です。あのふわふわ感は、できたてでなければ味わえない“現場”の食感。お取り寄せでは体験できません。
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第1回 富士宮やきそば 第2回 番外編 全国B級グルメスタジアムinエコパ
第3回 餃子対決 第4回 富士吉原つけナポリタン
第5回 袋井宿「たまごふわふわ」 第6回 コロッケ祭り
第7回 清水もつカレー 第8回 静岡おでん
第9回 網代イカメンチ 第10回 磐田「おもろカレー」
第11回 稲取「肉チャーハン」 第12回 沼津VS三島 バーガー対決
第13回 御前崎 波乗りバーガー 第14回 きくがわガレット
Posted by eしずおかコラム at 12:00
2012年09月07日
第4回 富士吉原つけナポリタン
イタリアンと中華の見事な共演
「日本人の食に対する柔軟さと情熱は素晴らしい!」ということを再認識したのが、この『つけナポリタン』です。そもそもナポリタンはイタリアにはなく、横浜のホテルが発祥だそうで、それをさらにつけ麺風にアレンジしてしまうという創造性に感服。ただ、このつけナポリタンという名前から想像するのと、実際はちょっと違う料理です。ナポリタンよりも上品でオシャレな感じがします。『つけナポリタン』という音の響きはとても良いですね。トマトの妖精のようなイメージキャラクターも『ナポリンちゃん』もかわいらしいです。
『がんばる商店街』の立役者
つけナポリタンは、テレビ東京の番組『チャンピオンズ』で、吉原商店街のご当地グルメとして開発されたものです。もう一品の開発料理『みそ焼きそば』との対決で勝利し、吉原のご当地グルメとして認定されました。なので、歴史としてはまだ浅いですが、商店街の活性化に一役も二役も買っているのです。吉原商店街は、中小企業庁が発行する『新・がんばる商店街77選』の一つにも選ばれるほどの頑張りっぷりです。
商店街のいたるところで『つけナポリタン』ののぼりが掲げられ、元祖である『喫茶アドニス』ではお昼時はほぼ満席状態。メニューである『つけ富士リタン』も午後1時には売り切れていました。仕込みには4時間もかかり、1日に提供できる数が限られているそうです。

元祖『喫茶アドニス』のつけナポリタン
さて、お味は・・・「ヴォーノ(美味しい)!」 コクのあるトマトスープにほどよくチーズがとけてマイルドに。この味の深みとバランス、イタリア人も嫉妬しそうです。麺は小学校の給食で食べたソフト麺にラーメンのコシがプラスされたようなもちもち麺で、少しちぢれているのでスープがよく絡みます。具材の鶏肉や半熟卵も美味。スープはたっぷりあるので、惜しまずにたくさん絡めて食べるのがオススメです。
それぞれのお店でそれぞれの味を
現在、富士市内でつけナポリタンを食べられる公式参加店は40店舗。PR活動を行っているタウンマネージメント吉原がレシピの講習会などを開催し、着実にその数を増やしています。富士川楽座や道の駅などでも食べられます。
スープはトマトソースをベースに、鶏がら、ブイヨンなど別の種類のスープを加えたWスープが基本。麺とスープが別々のつけ麺風であれば、具材はなんでもOK。それぞれのお店独自のつけナポリタンが楽しめるのです。片っぱしから食べ歩いてみたいのですが、胃袋が言うことを聞いてくれません。「ギャル曽根の胃袋がほしい!」と切実に願うのはこんな時です。
また、2011年には名古屋、2012年に東京と、つけナポリタン取扱店が増えているそうです。お隣りの富士宮やきそばに続けとばかりに、じわじわと広がっている富士吉原のつけナポリタン。全国区になる日も近い!
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第7回 清水もつカレー 第8回 静岡おでん
第9回 網代イカメンチ 第10回 磐田「おもろカレー」
第11回 稲取「肉チャーハン」 第12回 沼津VS三島 バーガー対決
第13回 御前崎 波乗りバーガー 第14回 きくがわガレット
「日本人の食に対する柔軟さと情熱は素晴らしい!」ということを再認識したのが、この『つけナポリタン』です。そもそもナポリタンはイタリアにはなく、横浜のホテルが発祥だそうで、それをさらにつけ麺風にアレンジしてしまうという創造性に感服。ただ、このつけナポリタンという名前から想像するのと、実際はちょっと違う料理です。ナポリタンよりも上品でオシャレな感じがします。『つけナポリタン』という音の響きはとても良いですね。トマトの妖精のようなイメージキャラクターも『ナポリンちゃん』もかわいらしいです。
『がんばる商店街』の立役者
つけナポリタンは、テレビ東京の番組『チャンピオンズ』で、吉原商店街のご当地グルメとして開発されたものです。もう一品の開発料理『みそ焼きそば』との対決で勝利し、吉原のご当地グルメとして認定されました。なので、歴史としてはまだ浅いですが、商店街の活性化に一役も二役も買っているのです。吉原商店街は、中小企業庁が発行する『新・がんばる商店街77選』の一つにも選ばれるほどの頑張りっぷりです。
商店街のいたるところで『つけナポリタン』ののぼりが掲げられ、元祖である『喫茶アドニス』ではお昼時はほぼ満席状態。メニューである『つけ富士リタン』も午後1時には売り切れていました。仕込みには4時間もかかり、1日に提供できる数が限られているそうです。
元祖『喫茶アドニス』のつけナポリタン
さて、お味は・・・「ヴォーノ(美味しい)!」 コクのあるトマトスープにほどよくチーズがとけてマイルドに。この味の深みとバランス、イタリア人も嫉妬しそうです。麺は小学校の給食で食べたソフト麺にラーメンのコシがプラスされたようなもちもち麺で、少しちぢれているのでスープがよく絡みます。具材の鶏肉や半熟卵も美味。スープはたっぷりあるので、惜しまずにたくさん絡めて食べるのがオススメです。
それぞれのお店でそれぞれの味を
現在、富士市内でつけナポリタンを食べられる公式参加店は40店舗。PR活動を行っているタウンマネージメント吉原がレシピの講習会などを開催し、着実にその数を増やしています。富士川楽座や道の駅などでも食べられます。
スープはトマトソースをベースに、鶏がら、ブイヨンなど別の種類のスープを加えたWスープが基本。麺とスープが別々のつけ麺風であれば、具材はなんでもOK。それぞれのお店独自のつけナポリタンが楽しめるのです。片っぱしから食べ歩いてみたいのですが、胃袋が言うことを聞いてくれません。「ギャル曽根の胃袋がほしい!」と切実に願うのはこんな時です。
また、2011年には名古屋、2012年に東京と、つけナポリタン取扱店が増えているそうです。お隣りの富士宮やきそばに続けとばかりに、じわじわと広がっている富士吉原のつけナポリタン。全国区になる日も近い!
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Posted by eしずおかコラム at 12:00